« 「核のゴミ」はどこに行くのでしょうか。 | トップページ | 原発 他人事ではない。 »

2011年9月19日 (月)

廃炉の基準は その1

 枝野経産相は、9/15に「原子力政策見直しの中で、老朽化原発の廃炉について何らかの基準を考えていく必要がある」と述べています。下記に述べる「脆性遷移温度」は老朽化原発の条件の一つと考えられます。

 原発寿命が30年とも、40年とも、60年ともいわれています。電力会社は、長く稼動すればするほど、初期投資の回収ができ、儲かるわけです。電力会社の都合により、どうにでもなります。その裏には、住民の犠牲があります。

 原発の寿命は、建設当時、40年と想定されていました。

 某東大原子力教授は、「大事に使う」は時代の要請だ」として原発の延命を主張している。個々の部品は必ず劣化するが、劣化を正確に把握して交換などの適切な「老朽化対策」をすれば30年、40年を超えて60年までの運転が可能であるという。国や事業者はそんなことは決めてないと今になって言う。

 それに対して、専門家は

 原子炉圧力容器やその付属機器は交換できない。圧力容器は、ある温度以下で脆くなる。その温度を脆性遷移温度という。原子炉炉心からの中性子を浴びると、圧力容器内部に微小な欠陥が生じ、その脆性遷移温度は上昇する。

 と言っています。

 圧力容器の脆性遷移温度は、当初、常温程度であるが、老朽化するにつれ、その温度は上昇していきます。脆性遷移温度というのは、その温度以下で原子炉が割れてしまう温度です。

 敦賀1号炉を60年間使い続けた場合、脆性遷移温度は80℃になるそうです。原発を安全に停止するはずの緊急炉心冷却で大量の水を急激に入れ80℃になれば、原子炉の爆発が起きるのでしょうか。そういえば、浜岡原発を停止する場合、1日以上時間をかけ、ゆっくり冷やしたのはこのためですね。

 原発の老朽化が始まります。敦賀1号炉は40年で廃炉にすることを電力会社も予定していたが、新規原発が建設できないので寿命延長を図るということのようです。

 原子炉圧力容器は、上部鏡板、複数の胴部リング、下部鏡板を溶接して作られています。均一な金属で作られていると想像していたのですが、溶接による張り合わせとは驚きました。

 この溶接部についても、熱や中性子による劣化はないのでしょうか。

 老朽化には、シュラウドや再循環配管のひび割れもあります。これについては、またの機会にします(ものぐさ 老朽化原発 シュラウド・再循環系配管類のひび割れ 配管の減肉)。

 

 

« 「核のゴミ」はどこに行くのでしょうか。 | トップページ | 原発 他人事ではない。 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「核のゴミ」はどこに行くのでしょうか。 | トップページ | 原発 他人事ではない。 »