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2011年9月 2日 (金)

東電賠償に異議あり

 8/31、東電は賠償基準を明らかにしました。原子力損害賠償紛争審査会の中間指針に基づいての発表です。いくつかについて見ていきましょう。

1 「4人家族の請求例」では451.5万円だ。

 この金額が妥当かよくわかりません。この支払い対象者は政府指示による避難者に限られています。8/30の(ものぐさ)記事「緊急時避難準備区域解除?」において、ベラルーシは55.5万(ベクレル/平方メートル)の住民を強制移住の対象としています。これを福島原発事故に当てはめると、80km圏内の一部の住民が避難の対象になります。政府の指示がなく自宅に住み続けた人は、将来のガンを心配しながら生活しなければなりません。精神的苦痛を考慮して損害賠償をもらいたいくらいです。政府はスピーディによる放射能拡散データから速やかに住民を避難させることができたはずです。米国は米国人を直ちに80km圏外に速やかに移動させました。日本政府は「直ちに健康に影響はありません」といって、住民を被曝させてしまいました。

 土壌汚染度55.5万(ベクレル/平方メートル)の住民まで支払い対象とすべきです。結果的に正しい判断で自主避難した人が支払い対象者に該当しないとは、おかしくないですか。その他、就職ができなかった場合や、できても低い賃金であった場合はどうするのですか。自己責任でしょうか。事故前の会社がズット続いて給料があがっていくと仮定した場合との差額を永久に支払い続ける事が東電の誠意でしょう。

2 避難による営業損害も支払い対象だ。

 この支払い対象者も政府指示による避難者に限られてるのでしょう。土壌汚染度55.5万(ベクレル/平方メートル)以上の住民まで支払い対象とすべきです。

3 政府の中間指針「セシウム汚染牛は損害賠償の対象」は、東電の独自判断で対象にするか見送った。

 風評被害により、牛肉の価格が1/3となりました。価格下落の原因は東電の起こした原発事故です。速やかに支払うのは当然です。安全基準(500ベクレル/kg)以下であったとしても、風評被害で価格下落した食品(魚介類、茶、野菜、果物、しいたけ、米等)はすべて賠償の対象とすべきです。

4 観光業の賠償は「解約、予約控え」を重点に。

 風評被害により、会津の「白虎隊記念館」は前年度の4割、土産物店も客足は激減、原発周辺の商店街の売り上げがゼロ等悲惨な状態です。昨年実績からの売り上げ減少額を賠償すべきです。

 結論として、事故がなかった場合に稼げたであろう金額との差額を支払い続ける必要があります。全体的に、事故を起こした当人である東電の冷たい対応が見えます。

 業界団体に属する関係者は、その団体を通して、支払い交渉や裁判ができます。サラリーマン等団体に属さず、弱い立場の人達が不利益を被りそうです。地方自治体、慈善団体、善意の弁護士等が手助けできないものでしょうか。

 8/22の(ものぐさ)の記事「福島原発損害額366兆円」において、ヴァルター・ヴィルディ教授は366兆円と見積もっています。政府の試算は4兆円です。適正な賠償額を受け取ることができるよう、世論を高めてほしいものです。

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