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2011年10月 2日 (日)

EU ストレステスト合格

 EU域内の全原発が、自己採点によるストレステストに合格したようです。コンピュータシミュレーションにより、電力会社自身が行う第一段階のテストです。次の段階は、「各国の原子力監督当局によるチェック」、次に「EU27カ国の監督当局によるチェック」となります。相互間のチェックにより、安全性は客観的に判断されるでしょう。

 テスト項目は、大地震、津波や洪水、飛行機の衝突、原発周辺における大規模な爆発を想定したものです。

 自己採点した電力会社は、一様に「事故のリスクは無視でき、弱点はない」と言っています。これは当然の結果でしょう。誰が好き好んで、問題があるから「運転停止する」と言うでしょうか。EU域内では143基の原子炉が稼動しています。その全てが安全と言われると「本当?」と疑ってしまいます。そんなはずないだろうと。ストレステストの基準は国民に対して、明示されているのでしょうか。監督当局による、次のチェックに注目していかねばなりません。

 日本はどうでしょうか。(ものぐさ デタラメ 原発ストレステスト)でも言うように、政府は「安全上重要な施設・機器等について、設計上の想定を超える事象に対してどの程度の安全裕度が確保されているか評価する。また、多重防護になっているので、必要な安全水準に一定の安全裕度が上乗せされていることを確認する。」としか言っていません。そこには、基準となる数値はいくつで、それをどの程度上回ったら合格とするのかとの記述が全くありません。「再稼動」ありきのストレステストでしょう。EUに比べ、日本のストレステストは似て非なるもの」のようです。

 予想される設計上の想定は、土木学会「原子力発電所の津波評価技術」(平成14年)を用いて評価した設計想定津波の高さ(設計津波高さ)と、従来の耐震設計基準でしょう。これでは、震度6程度で原発は壊れます。

 津波対策としては、「現在の敷地の高さ」、「通常の扉と浸水防止対策のパッキン」、「水密性をもった扉」で良いといっています。これで安心でしょうか。福島の津波の現状を見てください。私には「子供だまし」のような気がします。よくも「白々しく」言えるなという思いです。

 日本でも、ストレステストの実施は、電力会社が行うのでしょう。「やらせ公開討論」、「東電黒塗りの操作手順書」、「事故隠蔽体質」等、問題のある電力会社が、果たして、まともな結果を提出するでしょうか。EU域内のように、国相互間のチェック機能が働きません。これは大問題です。

 その後「IAEAのお墨付き」をもらい、首相はじめ、原子力に対し知識のない数人の政治家により、「ストレステストの合格」が決まるのでしょう。原発事故の原因となり、従来の原子力を管理監督してきた「原子力安全・保安院」、「原子力安全委員会」が、ストレステストの評価に参加するのも心配します。うさん臭いものを感じます。アリバイ作りですね。

 今一度、訴えます。

1 福島原発事故調査委員会の結論による、新安全基準を作ってほしい。

2 それに対し、どの程度の余裕度でもって、合格とするのかを数値でもって明示してほしい。

3 老朽化原発に対する見解を明らかにしてほしい。脆性遷移温度以下で老朽原子炉は破壊するという指摘があります。(ものぐさ 廃炉の基準は その1)。

 

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