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2011年12月 3日 (土)

原発輸出

 原発の海外輸出に必要な原子力協定が国会承認される見通しとなりました。原発輸出に反対は65%にも及び賛成とする人の30%を2倍も超えているのに何故、国民を無視した政策をするのでしょうか。

 その理由は、「国際的な信用力を確保するためだ」とか、「インフラ輸出という民主党の成長戦略の一環だ」とも言われています。これが国益を守るということなのでしょうか。また、国内向けの「脱原発」と海外輸出は矛盾しています。危険なものであれば、何故輸出するのでしょうか。もしかしたら国内向け「脱原発」は噓かもしれません。日本が輸出しなければ他の国が輸出する。だから日本が輸出するのだとも言っています。それに海外での原発事故は関係ないと考えているのでしょうか。

 ヨルダンへの原発輸出について、建設予定地が内陸の乾燥地帯で冷却水の確保が不安だといわれています。このようなことが後で明らかになるなど、お粗末きわまりありません。調査不足です。原発事故が起きたらどのように補償するのでしょうか。

 日本エネルギー経済研究所顧問は、原発は温暖化防止となり、再生エネルギーは電気料金のコストアップを招くと述べています。ウラン採掘、核燃料や原発製造、廃棄物処理、廃炉処理、損害賠償費を考慮しても、温暖化を防止し、原発コストは安いといえるでしょうか。福島原発事故以後、国民はそんなことはないだろうと思い始めました。原発の安全神話も崩れてしまいました。それどころか、原発の危険性を知っていたにも関わらず、既得権益のみを追求し、原発の推進を押し進めてきました。

 福島原発事故がなかったかのように、同氏は原発輸出を匂わせています。安全性を最高水準に高め、それを前提にして原発輸出を考えればよいとも述べています。新安全神話の登場です。電力不足が深刻化しているアジアでは原子力発電の必要性が高まっている。アジア輸出は国策に合致する。同氏は以上のような理屈で原発輸出を肯定しています。

 最後に、同氏は、国が最終的なリスクを執って進める必要があるとも述べています。絶対安全であれば、国の補償などいりません。民間で勝手に進めてください。

 しかし、福島原発事故は、無様な安全管理システムを国民の前に露呈しました。更に、事故の収束もおぼつかなく、廃炉には、30年以上も必要と言われています。廃炉に関する技術も確立されておらず、今後の研究課題となります。

 九州大学副学長は、対外補償問題について危惧を呈しています。私は、こんなリスクが隠されていることをはじめて知り驚いています。原発の運転管理や人材育成、燃料供給や廃棄物処理までを請け負う「フルパッケージ」型原発輸出であると、同氏は言っています。民間企業だけではリスクが大きすぎるので、官民一体の輸出であり、万が一事故があった場合、賠償金全てが、国民の税金となるそうです。

 スイスの教授は「スイスで福島原発並みの事故が起きれば、その賠償額は366兆円に上る」と言っています。日本の借金の1/3です。こんな契約内容を、国民は認めません。これが国益にかなうのでしょうか。国は福島原発事故の損害賠償額は5兆円といっています。おとなしい日本国民はこの程度で納得してしまうのでしょうか。5兆円ありきの除染や賠償費用となっています。外国で事故が起きれば5兆円程度で済むでしょうか。外交力の劣る政府です。日本がつぶれてしまいます。原子力産業やそれに関連する企業は利益を得るでしょうが、事故の担保は、国民の税金です。どこまでバカにされているのでしょうか。

 どのような契約が締結されているのか、万が一の損害賠償額はいくらになるのか、事故後の対外信用はどうなるのか、国民に明らかにしてくれませんか。国民は知る権利があります。

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