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2012年1月 9日 (月)

六ヶ所村 核燃料再処理工場再開か

 08年からトラブルで停止している使用済み核燃料再処理工場の試験運転再開に向け1/4から準備を開始し、1月上旬~2月には「高レベルガラス固化体」の製造試験に入るといいます。

 使用済み核燃料再処理についても、政府による数々の隠蔽と新事実が明らかにされています。(ものぐさ 安井正也原子力安全規制改革担当審議官は適任か)によれば、同審議官は04年4月、使用済み核燃料を再処理せず、そのまま捨てる「直接処分」のコスト試算の隠蔽を部下に指示しました。これに先立ち、東電と経産省首脳は「使用済み核燃料再処理事業」からの撤退を協議していました(02年5月)。その理由は同施設からのトラブルの続発と2兆円超にもなる建設費です。02年10月には、原子力委員会やエネルギー庁の一部幹部は使用済み核燃料の受け入れを提案するロシアの外交文書を隠していました。 

 このように問題が多く、報道によれば、再処理コストは直接処分コストに比べ4倍もなります。何のために、何が何でも推進するのでしょうか。その理由を明らかにしてください。

 再処理工場の危険性も指摘されています。清掃工場のような言葉の響きがありますが、とんでもなく危険です。以下、見てみましょう。

1 再処理工場の製造工程

 再処理工場では、各地の原発で使用済みとなった「使用済み核燃料」を再処理し、新たにプルトニウム燃料を製造します。製造されたプルトニウム燃料は、「もんじゅ」の発電用燃料となります。この再処理工程では、まず「使用済み核燃料」が細かく裁断されます。そして、硝酸と有機溶剤によりプルトニウムが抽出されます。その過程で生じた副産物が「高レベル放射性廃液」です。その廃液にガラスを加え、高温状態で溶融し、それを固めたものが「高レベルガラス固化体」となります。

 しかし、「もんじゅ」の再稼動が絶望的なため、プルトニウムは残ってしまいます。そこで、再処理工場を閉鎖させないためにもその理由付けが必要でした。それが、「MOX燃料としてプルトニウムは利用できる」との大々的な宣伝です。しかし、MOX燃料を使ったプルサーマル発電は、原発よりも危険性が高く、なかなか地元の同意が取れていないのが現実です。

 再処理の結果生じた「高レベルガラス固化体」は、地下に10万年以上保存しなければならないのです。その最終処分場はいまだにありません。候補地の自治体は猛烈に反対しています。当然です。

2 プルトニウムの毒性

 プルトニウムから放出されるアルファー線は紙1枚で遮断することができるが、一旦、肺に吸入されると、生涯にわたって、肺組織に放射線を照射し続けます。その危険度はセシウムの20倍もあります。ガン発症の確率も高くなるのです。「人類が遭遇した最強の毒物」といわれています。

 プルトニウムを使ったMOX燃料の放出放射能はウラン燃料と比べて、アルファー線で15万倍、中性子線で1万倍、ガンマ線で20倍といわれています。どれだけ大量の放射線を放出するかがわかります。

3 活断層の真上に建設

 再処理工場の直下には、長さ15km以上の活断層と、沿岸部には84kmの大陸棚外縁断層が走っています。この断層が連動すればM8以上の巨大地震がおきるといわれています。

4 放出される放射能

 「使用済み核燃料」内のプルトニウムは被膜管で閉じ込められていましたが、再処理工程において裁断・溶融されると、溶液中に溶け出てきます。。当然、再処理工場から放出される放射能は桁違いに多く、原発から1年間に放出される量を、わずか1日で出してしまうといわれています。本格稼動すれば、日常的に大量の放射能を放出し続けます。

5 薄めずに海洋放出

 「原子炉等規正法」において、原発からの放射能は一定の濃度以下でないと捨てることができません。ところが、再処理工場は、この規制の適用除外となっています。

 再処理工場から放出される放射能の1種、トリチウムは1日あたり60テラベクレルとのことです。ところが、「原子炉等規正法」で許される濃度まで薄めようとすれば、毎日100万トンの水が必要になります。これは不可能なので、猛毒をそのまま海洋放出することになります。

 福島原発事故でも汚染水の流出が問題になりました。薄めて放出したとしても、放射能は小魚に蓄積され、大きな魚へ、そして人へと広がります。福島原発事故での海洋放出は短期間でしたが、再処理工場からの放出は何年も継続します。東北、北海道の魚は食べられなくなります。

 再処理工場がこんなにも危険だということをはじめて知りました。イギリスのセラフィールド再処理工場からの放出により、アイリッシュ海は放射能で汚染され、そこから取れる海産物は「日本が定めた輸入禁止濃度」を上回っています。その実態にも興味がわきます。明日はわが身にならないことを祈っています。

 

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