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2012年1月27日 (金)

浜岡原発停止でも炉心は溶融する

 浜岡原発は、菅元首相の要請で、現在も運転を停止したままです。しかし、3~5号機の原子炉には約2,400本、1~5号機の使用済み核燃料プールには約6,600本の燃料集合体が保管され、冷却され続けています。

 報道によれば、中電は、すべての電源と冷却機能が失われた場合、核燃料の損傷が「原子炉で3日程度、使用済み核燃料プールで25日程度」で始まるとの試算を明らかにしました。住民は、安全地帯にまでの避難を3日間で終了しなければいけないことになります。

 県は、これを基に原発事故の訓練計画を立案するようです。避難移動のための交通手段はもとより、中長期の住宅の確保についても具体的な方法を考えてもらいたいものです。

 さて、本題です。炉心溶融がおきれば、福島原発並みの放射能が飛散し、その範囲は半径30~40kmにも及びます。永久に住めなくなる地域も発生します。避難は万が一のためです。起こった後の対応より、炉心溶融させない対策を検討し、シミュレーションし、必要ならば設備を準備しておく必要があります。県やEPZ圏内の市町は中電に要請してください。

 原子力安全協定を締結した自治体は、安全確保のための措置を電力会社に要求し、その対策に対し異議を唱えることができます。

 上記中電の試算は、配管系の損傷による冷却材の喪失を想定しているのでしょうか。単に、全電源が失われ、核燃料の崩壊熱により冷却水が蒸発した場合における核燃料の損傷までの余裕時間を計算しただけのような気がします。中電としては、3日以内に全電源を回復すればよいと考えているのでしょう。

 しかし、福島原発は津波により全電源を失い、そして、津波到着から2時間程度で、核燃料の一部が露出し始めました。配管系の断裂による冷却材喪失が重なり、核燃料の損傷が短時間で起きたのでしょう。

 改めて、最悪とはどんな状態でしょうか。津波により制御関係は不能となり、原子炉の冷却系配管は断裂し、原子炉や格納容器及び使用済み核燃料プールには亀裂が入り、冷却水は徐々に漏れ出します。漏れ出す冷却水の量によっては、3日以内に核燃料が損傷することも十分考えられます。

 全電源喪失時点において、放射能は放出されていません。大型発電機とポンプを用意し、ホースを接続し、3日以内に海水の注入を原子炉、格納容器、使用済み核燃料プールに行なわなければなりません。配管の断裂状態によっては、上記注水が不可能となる場合もあるでしょう。福島原発で現在稼動している「循環冷却方式」のようなものが必要になるでしょう。廃炉とならないようにと、海水の注入を躊躇している暇はありません。冷却後の漏れ出てきた汚染水はそのまま海に放出するのでしょうか。浄化装置や、一次保管プールも用意しなくてはなりません。

 3日間、核燃料が損傷するのを、ただ呆然と見ているだけなのでしょうか。

 ぜひとも、中電にはこの準備をしておいてもらわなければなりません。

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