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2012年1月13日 (金)

EU ストレステスト見直し

 原発の耐震性などを調べるEUのストレステストについて、(ドイツ、オランダ、ハンガリー、ブルガリアからなる)各国の原子力規制当局は電力事業者などに安全性を強化するための改善措置や再調査を要求しました。

 福島原発事故を受け、各電力事業者などはストレステストを実施(ものぐさ:EU ストレステスト合格)し、合格としたが、EUの原子力規制当局は、短期間のため安全性を評価しきれていないとして、「ストレステスト」の見直しを要求しました。 

 以下の改善措置や再調査が要求されました。

 ドイツ       飛行機事故や電源喪失に関する継続調査。

 オランダ     堤防決壊の再調査。耐震性の確認も不十分。

 ブルガリア   移動式の電源設備や排水設備の整備。

 ハンガリー   洪水や土壌液状化への対応不十分。

 フィンランド    高波や猛吹雪への対策。

 スウェーデン   高波や猛吹雪への対策。 

 フランス    使用済み核燃料プールの強化。

 フランスでは、「使用済み核燃料プールの強化」費用は、全原発で1兆円に上ることがわかり、原発是非の波紋が広がっています。

 その後、EUは国別の最終報告を受け、各国の規制当局者が相互に結果を評価しあう「ピア・レビュー」を実施したうえで、6月のEU首脳会議に最終報告を提出します。相互チェックにより、安全は、更に担保されます。

 これに対し、日本では、電力会社のストレステストを原子力安全・保安院が追認するだけです。しかも、地震災害に対しては、「残余のリスク(ものぐさ:残余のリスク)」を持ち出し、「想定外」と言い、自己の責任を回避するのでしょう。目に見えています。柏崎刈羽原発は地震で壊れ、火災まで発生しています。耐震基準は従来のままでいいのでしょうか。

 津波に対する想定基準は、従来どおり、土木学会の「原子力発電所の津波評価技術」(平成14年)を用いて評価するのでしょう。その基準に合格していた福島原発は津波に飲まれてしまいました。福島原発事故を受けての津波対策として、「通常の扉と浸水防止対策のパッキン」と「水密性をもった扉」があれば良しとしています。これが、再稼動の条件です。これで安心でしょうか。

 先日、四国電力は、伊方原発3号炉のストレステスト結果を原子力安全・保安院に提出しました。それによると「地震に対しては想定の1.86倍の1066ガル。津波では想定の4倍の14.2m」までなら、燃料損傷には至らないとしています。全交流電源を失った場合でも、新たに配備した電源車によって、10.7日間は燃料損傷は起きない。更に、海抜32mに設置した緊急用ポンプで取水が可能と評価しています(ものぐさ:伊方原発3号炉ストレステスト合格)。

 日本のストレステストは、いい加減で、国民の安全は完全に無視されています。「再稼動ありき」のパフォーマンスに過ぎません。

 更に、EUは飛行機事故、堤防決壊、使用済み核燃料プールの強化等も評価項目に入れています。飛行機事故の場合、日本は想定外で済ませるつもりでしょう。福島原発事故では天井部分が吹き飛び、鉄骨はグニャグニャとなり、原子炉は丸見え状態です。天井部分は最も弱く作ってあるのです。上から、ミサイルや飛行機が突っ込んで来たらもう終わりです。そんなことはありえないと思っているのでしょうか。想定していたら、金がかかるので考えないことにしているのでしょう。EUに比べ不真面目です。

 

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