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2012年2月27日 (月)

自民 原発棚上げ

 自民党の「総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)」はエネルギー政策見直しに関する中間報告案を提出しました。原発政策については「10年かけて結論を出す」として棚上げしてしまいました。

 これは何を意味するのでしょう。原発については、検討しないことにしたといっているのです。原発問題について、世論が高まっているなか、今も尚、多くの問題を抱えています。国会議員の役割を放棄したのでしょうか。

 同委員長のブログに「総合エネルギー政策中間報告」の内容が記載されていたので、拾い出してみます。

 その中で、「自民党は、脱化石燃料の中核として、原子力政策を推進してきたが、安全神話に依拠しすぎてしまった結果、このような惨禍を招いたことにつき深く反省をしなければならない。そしてこの事故の原因を解明し、教訓を活かすことが全世界に対するわが国の責務である」と述べています。

 エネルギー政策の見直しに際して、以下、掲げています。

1 省エネルギーの推進や新エネルギーの活用など、あらゆる他の可能性を精一杯に検討し、追求すること。シェールガス、実用化の見込みは先だが日本近海に多数賦存しているメタンハイドレードなどもある。

2 原発については、安全性の徹底した確保や地元の理解・納得を前提として、短期的な必要最小限の電力量をまかなうべく活用すること。

3 様々な状況変化を踏まえた国民的議論を喚起し、10年かけ原子力の利用について結論を出すこと。

 後半には、以下の項目が羅列されています。

・ 原子力は夢のエネルギーとして推進されてきた。

・ 石油ショックにより原子力推進に拍車がかけられた。

・ 原子力の安全神話に過度に依拠し、原発建設を推進してきた。

・ 使用済燃料に関しては、放射性廃棄物の処理方法や核燃料サイクル技術の確立が鍵になるが、これまで巨額な投資をしてきたにも関わらずその解決の目処がたっていない。

・ 電力業界や原子力を推進してきた官庁との過度な相互依存関係がなかったのか。

・ 事故調査委員会の調査結果を見極め、原発の再稼働を、万全な安全確保(有事・テロ対策も含む)と地元住民の理解・納得を前提に行っていく。

・ 「電源構成のベストミックス」を早急に確立する。

・ 原子力に関しては、国民的な議論を喚起し、結論を出していく。

・ 最低限必要な限りにおいて中長期的に原子力を活用するか否かに関して議論していくこと。

・ 再生可能エネルギー、宇宙太陽光や地中熱等の新しいエネルギー源についても可能性を探る。

・ 省エネ商品、スマートグリッドの導入、火力発電所の高効率化等。

・ 省エネ機器等の積極的な海外展開などについて検討する。

・ 化石燃料(石油、天然ガス)や試掘が始まったメタンハイドレードなど安定的調達を推進する。

・ 電力の東西融通、政府や石油会社間等の石油の供給体制整備を進める。

・ 電力関連会社間の競争原理の導入などを内容とする電力システム改革についての検討を進め、電力料金の低減を図る。

・ 核技術の保持、より安全な原子力発電等、原子力の利活用や研究をどのように続けるべきかについて検討する。

・ 核燃料サイクル開発はどうするのか。

・ 使用済み核燃料廃棄物及び高レベル放射性廃棄物処理については、「ドライキャスク」等の新しい技術などによって安全で確実な方法で処理すべきである。

 まず、反省と業界癒着及び言い訳があります。

 次は、「原発の安全確保と地元の理解を得て、再稼動する」と言っています。核燃料サイクル、使用済み核燃料及び放射性廃棄物の処理については現状の把握のみで、これといった方向性が出ていません。上記において、何をもって「安全が確保された」といえるのでしょうか。これについては、改めて検討します。

 全体として、専門家や評論家等が散々言ってきた言葉の羅列です。国民的議論を積極的に喚起し、具体的に政策を遂行していくのが政治家たるものの仕事ではないでしょうか。評論家の言葉のようで、希望がわいてきません。問題点の羅列だけです。「いつ・どこで・誰が・何を・どうするのか」がなく、迫力がありません。福島原発事故を目の当たりにして、政治家自身の哲学が、原発の是非に反映されなければなりません。状況を見極めつつ判断するような問題ではないはずです。

 エネルギー政策見直しを訴えてきた議員からは「年内に結論を出すべきだ。ほとぼりが冷めるのを待つような対応は、国民の不信感を買う」(河野太郎衆院議員)と反発が出ています。同感です。

 当委員会の設立の目的として、「脱原発」を争点とする「解散・総選挙」への警戒感もあったとも言われています。総選挙対策としてのポーズなのですか。

 選挙対策、そして問題の先送りといわれれば、「さもありなん」と納得してしまいます。これが本当のところでしょう。

 自民党からは、「原発をやめる選択肢はない」、「再稼動が必要」との声が相次いでいます。

 選挙において、民主党は「電力会社の労組などが加盟する「電力総連」の支援を受け、自民党は、電力会社の経営側から支援されていると聞いています。大多数の国民の声は、このような利害関係者によって、無視されています。自民党も民主党も頼りになりません。

 脱原発を唱える日本版「緑の党」の動きがあります。脱原発や環境問題に取り組む著名人や文化人らと協力し、まずは2、3議席の確保を目指すというようです。

 次回の国政選挙では、脱原発を唱える候補者に一票を投じようと考えています。

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