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2012年3月19日 (月)

大飯原発 再稼動か 

 大飯原発の再稼動に関して、原子力安全委員会は再稼動を了承し、そして、それは政治判断に委ねられることとなりました。

 有識者、自治体首長が懸念を示している中、強行に政府は再稼動を行なおうとしています。

 同原発の目前に広がる若狭湾で三つの断層が連動して地震を起こす可能性が原子力安全・保安院の専門家会合で指摘されているにも関わらず、関電は「3連動の可能性は極めて低い」と主張し、原子力安全委員会は、再稼動を了承したのです。3連動地震がおきれば、関電は想定外と言うに決まっています。

 今までの報道を時系列的に見てみましょう。

 2011.10.28 

 関電は原子力安全・保安院にストレステストの結果を報告。

 2012.1.18

 原子力安全・保安院のストレステスト意見聴衆会は審議の進め方を巡って「市民団体の抗議」により開催できず。

 諸葛東京大特任教授は「ストレステストは、炉心溶融のような過酷事故が起きるまでどのくらいの余裕があるかを推定するためで、安全を保証する合格点というものはない」と話す。更に、「想定外の事故が起きても、適切に機器や職員を動かすことができるのかを含めて評価すべきだ」とも言っている。

 井野東大名誉教授は「どこまで余裕があったら合格という判断基準がないまま、評価結果を出すのはおかしい。福島原発事故で得られた知識を取り入れた上で安全評価し直すことが先で、再稼動ありきだ」と言う。

 福井県知事は「シミュレーションに過ぎず、机上の調査だ。結果を原発再稼動の判断にどう生かすかという基準も不明確で、原発再稼動の判断材料とするのは不十分」と言及。

 2012.2.7

 経産相は「期限を切って再稼動をするつもりはない」と強調した。

 2.012.2.8 

 原子力安全・保安院はストレステスト結果について、「妥当」とした。

 福井県知事は「福島原発事故をふまえた新たな安全基準を策定するよう」要望した。

 経産相は、4月再稼動との報道に対し「そんな気はない」と否定。

 2012.2.20

 原子力安全委員会はストレステスト結果について、「事業者自身が安全性を高めるための資料として、一次評価は不十分。運転再開の可否の判断を行なうものではない」と言及。

 2012.3.5

 経産相は「安全確認できたら、当面は原子力を使わせて欲しい」と言及。

 2012.3.13

 原子力安全委員会は原子力安全・保安院が「妥当」と判断したストレステストを了承した。

 首相、経産相は「先頭にたって地元を説得する」と表明。

 福井県知事は「われわれが求めているのは福島事故の知見がいかに反映されるかということ」と言及。

 九州大副学長は「最新データを考慮しないストレステストの結果など、吹けば飛ぶようなもの。事故を含めた安全基準が必要」と言及。

 2012.3.15

 経産相は「政府としては、再稼動に前向きではない。ゼロになるかは今後次第だが、相当少なくなるのは間違いない」と予算委員会で発言。

 次に、疑問点なり、感じたことを記します。

1 経産相の発言が、ふらふらと変わっています。当初は、再稼動に慎重でした。ところが、.3/5には「当面は原子力を使わせて欲しい」と微妙に変わっています。その後、「再稼動に前向きではない」と発言が元に戻っています。そして、「当面」とは、いつまでのことでしょう。どのような状況になったら、「運転停止」するのでしょう。「誰がーいつまでにー何をーどうする」と発言しなければなりません。

2 識者、県知事は「ストレステストは安全を保証するというものではない」、「合格の判断基準がないまま評価結果を出すのはおかしい」、「原発事故をふまえた新たな安全基準を策定」、「再稼動ありきだ」、「基準も不明確で、原発再稼動の判断材料とするのは不十分」、「最新データを考慮しないストレステストの結果など、吹けば飛ぶようなもの」等、同様の懸念を表明しています。そして、その主張するとことは一貫しています。

3 3/14の報道によれば、原子力安全・保安院は同専門家会合で3連動地震の可能性を指摘されているにも関わらず、再稼動を何故了承したのでしょう。保安院は「連動問題は検討中」と言っていますが、その場しのぎの発言でしょう。最悪の事態を考慮して、安全性を検討するのではないですか。これが「再稼動ありき」と言うのでしょう。

4 ストレステスト結果は、関電→原子力安全・保安院→原子力安全委員会と妥当性が検討され、最後に政治判断されることになっています。ところが、2/20、当初、原子力安全委員会は「事業者自身が安全性を高めるための資料として、一次評価は不十分」と表明していたにも関わらず、原子力安全・保安院が「妥当」と判断したストレステストを何故、原子力安全委員会は了承してしまったのでしょう。一次評価として不十分な点を、原子力安全・保安院は再検討すべきです。力関係が逆転しています。

5 経産相、首相は、道理のない、不安だらけのストレステストを安全だと強弁し、再稼動をしようとしています。

 原子力安全委員会、原子力安全・保安院は、この期に及んでも、国民の安全を守るという意識が全くないようです。識者、県知事ばかりか、大多数の国民は、原発の再稼動に不安を感じています。当たり前の国民感情をどうして政府は汲み取らないのでしょうか。国民のための政治ですか。

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