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2012年4月15日 (日)

良くぞ言った、大阪市長。原発再稼動8条件

 大阪市長は、原発再稼動の前提条件としての8条件を国民に提示しました。その内容については、素人が見ても当たり前のことばかりです。原発に関しての国民が抱いている「もやもや」を見事に表現しています。その8条件を見てみましょう。

1 国民が信頼できる規制機関として3条委員会の規制庁を設立すること。

2 新体制のもとで安全基準を根本から作り直すこと。

3 新体制のもとで新たな安全基準に基づいた完全なストレステストを実施すること。

4 事故発生を前提とした防災計画と危機管理体制を構築すること。

5 原発から100キロ程度の広域の住民同意を得て自治体との安全協定を締結すること。

6 使用済み核燃料の最終処理体制を確立し、その実現が見通せること。

7 電力需給について徹底的に検証すること。

8 事故収束と損害賠償など原発事故で生じる倒産リスクを最小化すること。

 大飯原発の再稼動について、原発関係者は次のように発言しています。前原政調会長は、「5/5までに大飯原発を再稼動させたい」と言い、官房長官は、「再稼動には地元の同意は必要ない」と言っています。大阪市長の8条件について、「支離滅裂だ」とも官房長官は発言しています。首相・3閣僚の発言は、馬車馬のごとく再稼動に突っ走っているように聞こえます。経済界は、「再稼動なしには日本経済は持たない」と言っています。一昨年の猛暑となれば、今夏20%の電力不足が生ずると関電は言っています。安全性に意義を唱えている原子力安全委員会の提言にも耳を貸すこともなく、科学的根拠もなく、福島原発事故の現実を直視もせず、「再稼動ありき」の発言を繰り返し、再稼働に関して6回程度の議論を重ねただけで、安全性について十分検討したかのような猿芝居を演じています。

 今年になってからのこれらの発言は、政府関係者の焦りとも感じられます。「やりたい、やりたい」で最後は「強姦」も辞さない雰囲気のようです。

 一方、前述のように、大阪市長は、原発再稼動に関する8条件を掲げて、それを選挙争点にする模様です。これを受けて、民主党プロジェクトチーム40名は「再稼動には冷静な判断を」と発言していますが、はたして彼らは本気で脱原発を思っているのでしょうか。大方、選挙を意識した発言でしょう。

 誰が聞いても拙速な、一夜漬けの「新安全基準」を政府は再稼動の条件としています。福島の現実を直視できない政府こそ「支離滅裂」でしょう。気が狂っているようにも感じます。民主党も自民党も大方は原発推進で、次回の選挙では、原発問題は争点にならないと思っていましたが、大阪市長の8条件が出てきたことにより、政党の選択肢が増え、国民の原発に関する意思表示が選挙を通してできることは喜ばしいことです。

 大阪市長の発言により、政府は、再稼動に慎重になった模様です。ドイツ前首相は「脱原発は国民次第だ」と言っています。国民の声が、大阪市長を動かし、原発周辺首長を動かし始めています。滋賀県知事、京都府知事は、大飯原発を視察した後の会見で、安全性に疑問を呈しています。日本を破滅に導くのか否かの重大な局面です。6割程度の国民は脱原発ですが、その声を発する場もなく、いつしか、あきらめの気持ちが起きてしまいそうです。それが心配です。

 問題点を探し、明らかにし、真実を国民に知らせ、国民の判断を仰ぐ。その役割を首長や報道は果たして欲しいものです。先の、太平洋戦争で、ウヤムヤのうちに戦争に突入し、敗戦の責任をはっきりさせず、総括もせず、ウヤムヤのうちに「あたかも戦争などなかったように」時が流れています。原発問題で決して、これを繰り返してはなりません。

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