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2012年6月20日 (水)

浜岡原発 津波高さ21mは18mの防潮堤で安全か その2

 5/17、静岡地方裁判所にて、「浜岡原発運転終了・廃炉等訴訟」の第4回口頭弁論が開かれました。同日提出された「原告準備書面3」に、防潮堤についての新たな問題提起があったので紹介します。詳細は、同HPの「原告準備書面3」を読んでください。

 2012.3.31、「南海トラフの巨大地震モデル検討会」(座長・阿部勝征東京大学名誉教授)によれば、M9.1の地震が起きた場合、浜岡原発付近は「震度7の地震動、最大21メートルの津波」に襲われます。

 このような津波に襲われた場合の原発の安全性について、疑問点が「書面3」に述べられています。私見を織り交ぜ、以下示します。

1 21mの津波が防潮堤に衝突した場合の実際の津波高さはどうなるのか。

 海岸で良く見る光景です。防潮堤に衝突した波は、その防潮堤にさえぎられて、一段と高い波しぶきとなります。

 津波が防潮堤にぶつかると、前進してきた津波の運動エネルギーは位置エネルギーに変換され、津波は垂直方向に波しぶきを舞い上げ、その津波高さは1.5倍にもなり、連続して前方の障害物を乗り越えていきます。従って、18メートルの防潮堤を津波は優に越え、大量の海水が猛烈な勢いで原発敷地内に流入し、全く想定し得ない重大な事態が生じることが考えられます。防潮堤は30メートル以上ないと津波の侵入は防げません。

2 なだらかな砂丘による遡上効果

 浜岡原発前面には10~15mのなだらかな砂丘があり、中電は、「その砂丘により原発は安全である」と主張していました。福島原発事故を経て、中電は突貫工事で18mの防潮堤を砂丘と原発の中間に建設しています。18mの防潮堤は、砂丘の上3~8mに首を出しているに過ぎません。先日、浜岡原発資料館の最上階から防潮堤を見ました。最上階から見る防潮堤はあまりにも低く貧弱でした。自然に対する人間の技術などこの程度のものです。新聞でよく見る下から見上げる防潮堤の巨大さとは異なった印象を受けました。

 一般に、津波の遡上高は、津波高さの1~4倍にもなるといわれています(ものぐさ 浜岡原発 津波高さ21mは18mの防潮堤で安全か)。

 その砂丘に津波が押し寄せた場合、そのままの高さを保ちながら、なだらかに津波は遡上します。21mの津波高さを保ったまま砂丘を遡上するので、防潮堤を優に乗り越えることは明らかであり、防潮堤を13~18メートルも上回る津波が施設内に流入することとなります。

3 浸水深さと浸水防止対策

 以上によれば、浸水深さも最大2~3メートル程度に止まるということはあり得ません。浜岡原発の防潮堤を10m上回る津波が押し寄せた程度の場合であっても、浸水高は16~18mとなり、強化扉や給排気口、配管貫通部の浸水防止対策として仮定している15メートルを上回ります。強化扉等の耐久力は15mが限度ということでしょうか。

4 浸水深さと災害対策用発電機

 防潮堤を18m上回る津波の場合、24~32メートルの深さで浸水することが予測できます。災害対策用発電機は16~30メートルの高さに設置されているようですが、上記のように、10~15メートルの砂丘堤防を、約21メートルの高さを保ったままの津波が遡上するのであるから、津波の遡上高は36メートルに達するおそれがあります。従って、30メートルの高さに設置した発電機であっても浸水する危険性が十分にあります。25メートル以上の高台に配備したという電源及び空冷式可搬式ポンプについても、同様に浸水を免れません。

 上述のように、18mの防潮堤では、21mの津波から原発を守ることができません。 

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