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2013年2月 1日 (金)

柏崎刈羽原発 活断層の可能性大

 原発敷地内において、活断層の可能性が否定できず、再調査を指示されている原発が相次いでいます(ものぐさ 原発直下の活断層)。活断層の評価も、原子力規制委員会の本気度を問う試金石です。国民は注視しています。玉虫色の結論になっては困ります。

 東通原発の活断層(ものぐさ 東通原発 活断層調査)に引き続き、今回は、柏崎刈羽原発の活断層の可能性について、備忘として記します。

 報道によれば、従来は活断層の定義を「13~12万年前以降に活動した断層」としていましたが、新基準骨子案は「40万年前以降」に拡大しています。

 この変更により、柏崎刈羽原発の直下を走る複数の断層が活断層と判定される可能性が高まりました。

 東電によると、1、2号機直下にはα断層、β断層があり、3号機と5~7号機直下にも複数の断層があります。4号機は原子炉直下にはないが隣接のタービン建屋下で複数確認されています。

 産業技術総合研究所の主幹研究員は「β断層は少なくとも火山灰の上の層をずらしている。」と、従来基準でも活断層の疑いがあることを指摘しています(昨年8月)。広島大名誉教授は「β断層以外にも活断層の疑いのある断層があるが、東電は強引に否定しようとしてきた」と述べています。

 報道された原発敷地内の断層は、α、β断層を含め少なくとも19本以上あります。まさに、断層の網の上に1~7号機の原発が立地しているのです。

 ここで、2007年に発生した新潟中越沖地震を振り返ってみます。震源は原発から16kmの沖合い。地震のエネルギーを示すマグニチュードはわずか6.8(以下、M6.8と表示)。開放基盤における基準地震動S2(設計用限界地震)は450ガル、実際は1699ガル(1~4号機)を観測。非公式であるが敷地内の地震計1基は震度7(計測震度6.5)に相当する揺れを算出しています(注1)。

 そして、以下のような被害が発生しています。3号機の変圧器で火災。敷地内の原発周辺の地盤はいたるところで隆起や陥没が生じ、変圧器から100m離れたところで最大1.6mの陥没。6号機原子炉の真上にある大型クレーンの太さ約5cmの車軸2本が破断。 

 以下、検討します。

 わずかM6.8にもかかわらず震度7の揺れであったことは、地下の地盤がいかに脆弱かを示します。もしM9の地震であったならと想像してください。東電は、基準地震動S2を450ガルと仮定していましたが、実際の揺れは1699ガルでした。S2とは、「弾性限界(注2)を超える地震があったとしても安全機能を保持する地震動」と定義されます(ものぐさ 脆弱な原発構造)。東電の仮定450ガルの3倍以上の加速度が計測されました。これは地盤の評価がいかに甘いかを示しています。

 報道で発表された19本もの断層が原発直下に網の目のように存在するという事実は、(M6.8と比較的小さな地震規模の)新潟中越沖地震の被害の大きさと1699ガルという異常な地震動S2をよく説明してくれます。

(注1) 地震情報などにより発表される震度階級は、観測点における揺れの強さの程度を数値化した計測震度から換算されるものです(気象庁HP)。これによれば、計測震度6.5以上は震度階級7に相当。

(注2) 物体に外力を加えたときの弾性を保つ限界の応力であって、外力を取り除いた後、元に戻らなくなる限界。

 

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