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2013年5月25日 (土)

浜岡原発訴訟 傍聴記 津波シミュレーションとH断層系 その5

 5/23、静岡地方裁判所で行なわれた浜岡原発訴訟の第九回口頭弁論を傍聴しました。第八回(ものぐさ 浜岡原発訴訟 傍聴記 回答を引き延ばしするな その4)に続き5回目です。

 朝、10時5分までに裁判所に集合し、行列に並びました。定員オーバーした場合には抽選です。一般傍聴席40人程度に対し、希望者は22人。全員が入廷できました。

 向かって左に原告、右が被告(中電)です。原告側22人程度、被告側20人弱でした。一般傍聴22人、うち女性は1人でした。一般傍聴席に中電関係者と思われる背広姿の人が7人程度いました。裁判用と思われるダンボール箱を持っていたので、たぶんそうでしょう。

 裁判官3人、報道関係者は9人でした。10時30分開廷です。原告からの「求釈明申立書」の提出があり、概略を説明し、わずか30分程度で閉廷でした。

 その後の記者会見で、「求釈明申立書」の写しが配付されました。

 1つ目は、中電が「被告準備書面5」で主張している津波の数値シミュレーションに関する質問です。

・ 津波の発生源たる地震動の具体的設定条件(規模、位置、すべり量、Mw等)を示せ。

・ 海底地形にあたっては、具体的に使用された海底地形図並びに何メートルメッシュで(津波の)シュミレーションをしたのか等を明らかにせよ。

・ 陸上地形にあたっては、具体的陸上地形をどの程度の精密さでシミュレーションしたのか。予定された防波壁を具体的に取り込んでいるのか。その場合、(砂丘による?)遡上効果あるいは運動エネルギーの位置エネルギーへの変換はどのような条件で考慮されているのか(ものぐさ 浜岡原発 津波高さ21mは18mの防潮堤で安全か その2)。

・ 海底地形、陸上地形による(津波の)集積効果や原発の両側に位置する河川の遡上効果、その他特殊な地形による効果はどのような条件で盛り込まれているのか。

・ 以上について、全て具体的な資料を添付の上、回答せよ。

 2つ目は、「H断層系(ものぐさ 浜岡原発 H断層系)には少なくとも約8万年前以降における活動がないことを確認している」との「被告準備書面1」に対する質問です。

・ H断層系について、活断層の全調査につき、調査の具体的日付、場所、内容、調査結果、そのサンプリングされた資料並びに写真等一切の具体的資料を開示せよ。H断層系についてトレンチ発掘調査がなされているか。その場合、位置等詳細な調査結果を回答せよ。

・ 「少なくとも約8万年前」との主張からは、それ以前には活動しているものと読める。何時の年代において活動したのか具体的根拠をもって回答せよ。

 記者会見での捕捉説明は以下の通りです。

・ 中電は安全であると言うのみで、根拠となる具体的なデータを開示していない。

・ (ある原発では?)片方のみのトレンチ調査を提出し、一方は活断層であったとする事例もあった。詳細な調査場所を示す必要がある。

・ H断層系を避けるように原発は敷地内に配置されている(ものぐさ 福島原発のようにきれいな横並びではありません)。

・ (新規制基準ではない)現行基準に対するバックチェックも通っていないのに(平成22年12月6日での状況 原子力規制委員会において対応が検討される予定)、防波壁に1000億円も費やす。安全コストは電気料金に跳ね返る。釈明を求める。社会的批判があっても良いと思う(ものぐさ 記者に向かって言ってるように感じました)。

・ 5号機は水平方向で1916ガル。それでも耐震性は確保できると中電は言っている。垂直方向は回答なし。1000ガルあれば、物が浮き上がる(注1)。停止状態であるからOKと中電は言う(注2)。稼動時に制御棒は入るのか。

・ 興津側上流にアスペリティ(ものぐさ 浜岡原発訴訟 傍聴記(構造の欠陥と海水流入 取水塔 アスペリティ) その3)を置いた場合の東海地震(M8)において、中央防災会議の試算3500ガルを中電は認めた(これは重要だ)。このモデルで浜岡原発は1000ガルの揺れと試算している。浜岡直下にアスペリティを置き、M9の東南海地震が起きればどうなるのか。中電は何故反論しないのか。 

 次回は、8/29、午前10時。中電からの釈明があるのではないか。

(注1) 上下動加速度/水平動加速度が平均的に0.5程度であることを理由として、上下動の最大加速度は水平動の最大加速度の0.5倍の数値を基準とすることとされている。しかし、0.5倍とは、あくまで数多い地震の平均値に過ぎず、地震によっては1を上回るものも存在する。兵庫県南部地震(阪神大震災)でも一部地域で観測されているところである。しかも、「上下動が水平動を上回る観測点は、海岸近くや河川敷など軟弱な地盤が多い。・・・「原告準備書面3」より抜粋。

(注2) 現状の停止状態において、安全性確保に必要な施設(原子炉建屋、基礎地盤、燃料ラック等)への影響を評価した結果、5号機の耐震安全性が確保されていることを確認しました。・・・平成25年4月26日付け「内閣府の公表結果を踏まえた浜岡原子力発電所への地震動の影響評価及び地震対策の検討状況」より抜粋。

  

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