« 世界の原子力情勢を見れば脱原発はできない ? | トップページ | 福島・田村市都路地区 5ミリシーベルト超でも帰還 ? »

2013年7月26日 (金)

三菱重工 米サンオノフレ原発に数千億円の賠償 ?

 2012年1月、米サンオノフレ原発3号機(注1)の配管で冷却水漏れが起き緊急停止した事故で、同原発を保有するSCE社は三菱重工宛てに賠償請求書を送付しました。契約上の賠償金額は三菱重工によれば132億円とのことです(ものぐさ 世界の原子力情勢を見れば脱原発はできない ? )。現地メディアによれば、請求額は数千億円とも報道されています。このほか2号機でも配管に磨耗が見つかり、運転は停止したままです。

 同社は、2009年に蒸気発生器を三菱重工製に交換したばかりです。たった5年での事故です。この事故により、周辺住民が再稼働に反対し、今年6月に廃炉が決定しました。

 さて、数千億円という賠償金額を、国内における原発1基当りの建設費から実感してください。一例として、九州電力・玄海原子力発電所の建設費を引用します。

  号機         運転開始      電気出力      建設費

 1号機    昭和50年10月   55万9000kw    545億円

 2号機     昭和56年 3月   55万9000kw   1236億円

 3号機    平成 6年 3月      118万kw   3993億円

 4号機        平成 9年 7月      118万kw   3244億円

 上記に見るように、1基当りの建設費は3000億円程度で、米サンオノフレ原発事故の賠償金額は、原発建設に要する費用と同額です。こんな割りにあわないことがあるでしょうか。放射能漏れがあり、除染費用が加わったとしたら天文学的な賠償を請求されるでしょう。

 国内では、このような配管類の事故は起きないのでしょうか。そんなことはありません。国内における配管類の事故件数を見ましょう。18基の原発において、29件の再循環系配管のひび割れ(2002年~2005年3月)が報告され、18基の原発において、22件の配管類の減肉(2002年~2005年2月)が報告されています(ものぐさ 老朽化原発 シュラウド・再循環系配管のひび割れ 配管の減肉)。なんと、3年程度で51件の事故が報告されています。1年間で17件です。

 以上のように、原発輸出のリスクは非常に大きいのです。九州大学副学長は、対外補償問題について次のように言っています。

 原発の輸出は、運転管理や人材育成、燃料供給や廃棄物処理までを請け負う「フルパッケージ」型である。民間企業だけではリスクが大きすぎるので、官民一体の輸出であり、万が一事故があった場合、賠償金全てが、国民の税金となる(ものぐさ 原発輸出)。

 ジュネーブ大学のヴァルター・ヴィルディ教授は「スイスで福島原発並みの事故が起きれば、その賠償額は366兆円に上る」と言っています(ものぐさ 福島原発損害額 366兆円)。

 売り上げ利益は、三菱重工、日立、東芝等の製造メーカへ、賠償金の支払いは、国民の税金でと言うことでしょうか。

(注1) 加圧水型 開始:1983年 終了計画:2022年 開始から30年で廃炉決定。

« 世界の原子力情勢を見れば脱原発はできない ? | トップページ | 福島・田村市都路地区 5ミリシーベルト超でも帰還 ? »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 世界の原子力情勢を見れば脱原発はできない ? | トップページ | 福島・田村市都路地区 5ミリシーベルト超でも帰還 ? »