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2013年8月26日 (月)

東通原発 活断層認定 その後

 昨年12月に調査した「Fー3断層」「F-9断層」を、同委員会は「活断層の可能性が高い」と認定し、敷地内を南北に縦断する他のF系断層(8本)についても「敷地全体で系統的に続いている」と公表しました(ものぐさ 東通原発活断層認定)。以下がその認定に至った根拠です。

・ 「F-3」と呼ばれる断層については、周辺に活断層が動いたときに見られる小さな亀裂が多く確認されたことや、断層による地層のずれが活断層の定義の範囲に当たるおよそ11万年前の火山灰の層まで及んでいることが指摘されています。

・ 「F-9」と呼ばれる断層については、周辺に断層の動きによって広範囲に隆起したことを示す地形があることや、地層の火山灰の分析から繰り返し活動していることが認められます。

・ そのほか、冷却用海水の通る「取水路」の直下にも「f-1断層」があり、検討の必要性があると言及しています。

 これに対して、東北電力は、敷地内の断層2本について「断層周辺のずれや亀裂は地層が地下水によって膨らんで起きた」と説明していました。

 その後の5/18、報道は以下の内容を伝えています。

 東北電力・東通原発の敷地内断層を調べている原子力規制委員会の有識者調査団は17日、聴取していた東北電力からの説明を途中で打ち切った。説明しようとした7項目のうち3項目しか説明できなかった。調査団がこの日示した報告書案は、東北電力の主張を退け、断層について「耐震設計上考慮すべき活断層である」との結論が盛り込まれた。東北電力は2月に始めた追加調査の一部が7月にまとまるとし、再度現地調査するよう求めたが、調査団は取り合わなかった。東北電力はこの日も「活断層ではない」との従来の主張を展開。F−3、F−9断層の活動性や、地下深くの固結など7項目で調査団の主張に反論する資料を準備した。だが、午前9時半の会合冒頭で、座長の島崎邦彦委員長代理が「正午まで」と時間制限を設け、正午を過ぎると島崎氏は会合を打ち切った。

 しかし、いまだ追加調査についての報告が東北電力からありません。

 詳細を「東北電力 東通原子力発電所敷地内破砕帯の評価について・・・平成25年5月17日」から拾ってみます。

1 経緯

・ 基盤である新第三系中新統(約1500万年~1000万年前)には、東北電力の地質調査によれば、主要断層としてF系断層が分布している。また、その他の断層として、連続性に乏しく変位量の小さいf系断層、s系断層が分布している。これらの断層を被覆する第四系において小断裂、撓み及び破砕部からの粘土の注入並びに第四系基盤底面における小規模の段差等による「変状」が生じている。この「変状」はF系断層との関連性が認められないことから、活断層により生じたものではなく「膨潤」であると東北電力は主張している。

・ 旧原子力安全・保安院は、「F-3断層」と「F-9断層」周辺で斜面地形・凹み・高まりが確認されたこと等から、断層運動に関連した可能性を指摘。

2 原子力規制委員会の結論

・ 東北電力敷地内において、断層を覆う後期更新世(注1)地層の変位・変形の連続性を確認。同地層内に断裂群が分布し、敷地を南北に縦断し、東電の敷地まで達している。断裂は一部で途切れることはあるが、全体として長さ5km以上の断裂帯を形成。

・ 断裂群は、後期更新世の洞爺火山灰堆積後~十和田レッド軽石堆積前に活動しており、その鉛直変位量は個々の断裂で数10cmから1.5m程度。

・ 「F-3断層」では、断層を被覆する後期更新世の地層に横ずれ断層運動に特徴的な花弁構造(フラワーストラクチャー)に類似した多数の小亀裂がある。

・ 「F-9断層」では、断層を介して海側のほうが山側より高まっているという特徴的な地形を確認。断層運動により断層の海側が隆起した可能性がある。

・ 「F-3断層」、「F-9断層」及びその他複数の敷地内断層は、後期更新世に活動した断層である可能性を否定できない。

・ 東北電力の主張する膨潤説は、検討も不十分であり、十分な調査結果も得られていなく、合理性を欠く。

・ 以上により、東通原発敷地内断層は、耐震設計上考慮すべき活断層である。

・ 「f-1断層」は耐震安全上重要な施設の直下を通過しており、「f-2断層」は建屋直下を通過しているが、今後実施される東北電力の調査結果に基づき安全性を評価する。

(注1) 1万年前から12.5万年前。

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