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2013年12月17日 (火)

エネルギー基本計画素案にパブリックコメントを

 12/13、総合資源エネルギー調査会は、新たな基本計画の素案を承認しました。

 12/6の素案で「原子力は引き続き活用していく重要なベース電源」となっていたものが、今回の素案は「原子力は基盤となる重要なベース電源」と変更され、原発の重要性を一層強調する内容になっています。

 同調査会の一委員が、「非常に偏った関係者の集まりだと思う」と批判し、国民の声を聴くための公聴会の開催を要望(ものぐさ 核の最終処分場がなければ、原発は運転停止)したように、委員構成や会議の進め方に大きな疑問を感じます。会議は非公開であり、議事録も公開されていないようです。

 国民の声を少しでも伝えるためにも、パブリックコメントに応募してみましょう。公募は新聞広告等にも掲載さず、ひっそりと実施されています。公募の存在を知っている国民は極めて少ないでしょう。しかも、正月を挟んだ1ヶ月(12月6日~1月6日)と期間が短すぎます。国民から広く意見を求めたと言うアリバイ作りにしか見えません。パブリックコメントへの応募はネットを通して簡単に出来ます。「新しいエネルギー基本計画 電子政府の総合窓口」で検索し、「意見提出フォームへ」をクリックして見てください。

 同素案の詳細はネット上で見ることができます。まず「新しいエネルギー基本計画 電子政府の総合窓口」で検索し、「エネルギー基本計画に対する意見(案)」をクリックしてください。以下、概略を記します。

 「第3章、第1節 原子力政策の基本方針と政策の方向性」から抜粋。

1 原子力発電は、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性を支える基盤となる重要なベース電源として引き続き活用。

(ものぐさ) 「運転コストは低廉」であるが、ウランの採掘・製錬、核のゴミの処理、廃炉費用、事故対応・賠償等を考慮すれば決して廉価とは言えない(ものぐさ 「原発は高い 201円/kw・h」 三上元湖西市長 原発コスト 8.9円/kw・hは目くらまし 原発の電気料金は安くない)。「運転時には温室効果ガスの排出もない」については、確かにそうであるが、原発建設や上記に見るようなウランの採掘・製錬等では二酸化炭素を放出している。文言に誤魔化されてはいけない。前述したように、原発推進の姿勢が一層明確になった。

2 原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより可能な限り低減。

(ものぐさ) 「可能な限り」とは数値目標もなく、極めて無責任だ。成り行き任せでも良いことになる。強い意思と数値目標がなければ、実現は難しい。むしろ、実現しないことを望んでいるようにも見える。

3 いかなる事情よりも安全性を最優先し、世界で最も厳しい水準の新規制基準の下で原子力規制委員会によって安全性が確認された原子力発電所について再稼動を進める。

(ものぐさ) 同委員会は、自ら作った規制基準に適合しているか否かを評価するだけで、安全と言っているわけではない(ものぐさ 再稼動への奇妙な論理)。「世界一厳しい基準」かは不明であるが、地震国である日本の原発は世界一危険な場所にある。

4 我が国のエネルギー制約を考慮し、原発は必要とされる規模を十分に見極めて、その規模を確保する。

(ものぐさ) 必要とされる規模はどの程度か、減らそうとしているのか、増やそうとしているのか。将来の原発は、(危険性を考慮して)どうあるべきなのかという視点もなく、何の意味もない言葉だ。

5 使用済核燃料は、将来世代に先送りしないよう、現世代の責任として、その対策を着実に進めることが不可欠。

(ものぐさ) 日本学術会議は、核のゴミ問題に関して暫定保管と総量基準を提言している。核のゴミの(安全な)保管に関して現時点の科学には限界があることと、原発稼動により核のゴミが無制限に増大していくことに対する歯止め必要性から生まれた概念である(ものぐさ 日本学術会議 核のゴミは「暫定保管」と「総量管理」で)。当然、核のゴミ問題で、原発がゼロなる日が来る。核の恐ろしさを知った今、最終処分場の建設は不可能。出来もしない最終処分場を前提に、とりあえず原発稼動など無責任な方針だ。

6 原発稼動により生ずる使用済核燃料の貯蔵能力を強化。発電所の敷地内外を問わず、新たな地点の可能性を幅広く検討しながら、中間貯蔵施設や乾式貯蔵施設等の建設・活用を促進。

(ものぐさ) 「将来世代に先送りしない」と言いつつ、核のゴミを増やしていく。使用済み燃料プールが如何に脆弱であるかは、福島原発事故で立証済み。

7 高レベル放射性廃棄物については地層処分が最も有望。地層処分を前提に取組を進めつつ、可逆性・回収可能性を担保し、今後より良い処分方法が実用化された場合に将来世代が最良の処分方法を選択できるようにする。

(ものぐさ) 地震や火山噴火が多く、地下水が豊富な日本で10万年もの間、安定保管が地層処分で可能か。そうだとすれば思い上がりだ。「小泉純一郎の原発ゼロ」(山田孝男毎日新聞専門編集委員著)を一読することを薦める。

8 核燃料サイクル政策については、これまでの経緯等も十分に考慮し、関係自治体や国際社会の理解を得つつ、引き続き着実に推進する。

(ものぐさ) 核燃料サイクルは破綻している。「もんじゅ」は永遠に稼動できず、再処理工程はトラブル続きで危険極まりない施設(ものぐさ 怖い 六ヶ所村再処理工場)。利害関係者(政治家、電気事業者、メーカー、地元自治体、建設・工事関係者、政府・官僚、学者等の原子力村住民)への配慮が色濃く表れている言葉だ。意味もない事業に延々と金をつぎ込む。

9 プルサーマルの推進、六ヶ所再処理工場の竣工、MOX燃料加工工場の建設、むつ中間貯蔵施設の竣工等を着実に進める。

(ものぐさ) プルサーマル発電で使用するプルトニウムは、ウランに比べて中性子を吸収しやすいことから、MOX炉心は、ウラン炉心に比べて相対的に制御材(ほう酸水、制御棒)に吸収される中性子が少なくなり、制御材の効きが低下する傾向がある。更に、過酷事故が起き、その対策が効を奏しなかった場合、原子炉は爆発し、放射能がばら撒かれる。しかも、MOX燃料の放出する放射能の毒性は、ウラン燃料に比べて、α線で15万倍、中性子線で1万倍、γ線で20倍(ものぐさ 大間原発の危険性)。

10 「もんじゅ」については、反省と教訓の下、新規制基準への対応など稼働までに克服しなければならない課題への対応を着実に進めるとともに、「もんじゅ」研究計画に従い、高速増殖炉の成果のとりまとめ等を実施する。

(ものぐさ) 稼動が前提らしい。「もんじゅ」は、多くの配管類からなり、その構造は原発より一層複雑だ。冷却材に液体ナトリウムを使用しているのも問題であり、ナトリウム火災事故を起こしてその脆弱さが立証されている。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツは高速増殖炉から撤退。何故、日本だけ固執するのか。

 素案の最後に、15人の委員の名前が上がっています。原発推進者は誰か、暇があったらネット検索して見ます。

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