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2013年12月 3日 (火)

核の最終処分場がなければ、原発は運転停止

 11/28の報道によれば、「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」の議論では、原発必要論が大勢を占めていたようです。原発推進者が多数を占めている同分科会の結論では当然の結果です。脱原発の外堀を埋めるためのセレモニーでしょうか。

 同分科会の一委員は、「非常に偏った関係者の集まりだと思う」と批判し、国民の声を聴くための公聴会の開催を要望しました。これに対し、同分科会会長は「偏ったと言う発言は我慢ならない」と不快感を表明したようです。まさにその通りだったので、癇癪を起こしたのでしょう。

 11/11の日本記者クラブの記者会見において、小泉元首相は、「安倍首相が決断すれば原発即ゼロは可能だ」と述べています。脱原発を目指す理由として、原発から出る放射性廃棄物の最終処分場の受け入れ先がないことを上げています。

 国内の使用済み核燃料は既に1万7000トンにも達し、使用済み燃料プールは満杯に近く、再稼動しても置き場がなくなれば、当然、原発は運転停止に追い込まれます。

 原発敷地内における使用済み核燃料の保管可能な残り年数は、ほとんどの原発で10年(2009年9月末現在)を切っており、単純平均で7.3年しかありません。

 一例として、再稼動申請中の原発の残り年数は「泊原発3.5年、玄海原発4.3年、柏崎刈羽原発4.5年、高浜原発6.8年、大飯原発7.9年、伊方原発8.6年、川内原発8.8年」程度です。

 規制基準に適合するための対策費用は、業界全体で1兆5000億円超とも言われています。規制基準も厳しくなり、対策費用もかさむ状況下で、電力会社は再稼動に躍起です。何故だか良く判りません。

 国の認可法人「原子力発電環境整備機構」は2002年から、全国の自治体を対象に最終処分場の公募を行なってきましたが、高知県東洋町以外公募に応じた自治体はありません。福島原発事故により、原発の安全神話が噓であったこと、放射性廃棄物の半減期が10万年にも及ぶこと等が明らかになった今、最終処分場を受け入れる自治体は皆無でしょう。

 何時までたっても最終処分場が決まらないことに業を煮やした国は、「国による科学的な調査分析を基に最終処分場を決める」と言い出しました。一旦決めたら、あらゆる手段を使ってでも自治体に圧力をかけていくのでしょうか。かつて、原発を過疎地に押し付けたように。辺野古に飛行場を移転しようとしているように。オスプレーを沖縄に配備したように。国民の不安や反対を押し切ってまで特定秘密保護法案を可決してしまったように。

 廃棄物を地中に埋めた際、断層や地下水の影響で放射性物質が漏えいする懸念が少ない複数の地域を選定するとしているが、その調査分析は信用できるのでしょうか。年間の雨量が多い日本において少し掘削すれば水が湧き出し、至るところに活断層があり、地下数10kmで生成されたマグマは何時どこで噴火するか判りません。つい最近では、小笠原諸島・西之島で溶岩が流れ出し、新たに島ができています。

 核の終処分場がなければ、まもなく原発は運転停止に追い込まれます。

 半減期が10万年にも及ぶ放射性物質を閉じ込める技術があるのか。最終処分場直下において、岩盤の亀裂等による地下水の溢水、地震や噴火の発生は10万年も起きないと言い切れるのか。10万年後の人達にその危険性をどのように伝えるのか。人類がこの世に出現してから1万年経過しただけです。気の遠くなるような年月です。

 日本学術会議は「核のゴミは暫定保管」と提言しています(ものぐさ 日本学術会議 核のゴミは「暫定保管」と「総量管理」で)。現時点での地層処分などもってのほかです。暫定保管に賛成です。

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