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2014年9月16日 (火)

川内原発再稼動 政府が責任を持つだと ?

 川内原発の再稼働に関して、「原発事故が起きた場合、政府は責任をもって対処する」と明記した文書を9/12、地元自治体に渡しました。これは鹿児島県と川内市の要請に基づき提出されたものです。

 こんな空手形を盾に、地元自治体は住民を説得しようとしているのです。

 「政府が責任をもって対処する」と言うことは、何を指しているのでしょうか。抽象的で、何をどうするのかさっぱり判りません。

 政府が前面にたって、緊急避難計画を策定するだけなのですか。実効性は担保できるのでしょうか。緊急避難後の保障は担保され、健康的で快適な生活は送れるのでしょうか。コミュニティーの分断についてどのように考えているのでしょうか。今一度、チェルノブイリ法を読み返してください(ものぐさ 避難指示解除 都路地区)。

 福島原発事故から3年半が経過しています。政府の責任ある対処とは何を指すのでしょう。福島原発事故への対処が政府の言う対処であり、次に起きる原発事故へのモデルとなることは目に見えています。

 改めて、政府の福島県民に対する責任ある対処を見てみましょう。

・ 「政府が前面に出る」と表明してから1年経過しても、汚染水対策(凍土遮水壁、アルプスの本格稼動、地下水バイパスの効果)は遅々として進んでいない。責任ある対処ができているのでしょうか。

・ 東電の提案による「地下水バイパス」を福島県漁連は苦渋の決断で受け入れた。更に、地下水位の調整用に設けられていた井戸(サブドレイン)からも地下水をくみ上げ放射性物質を除去して海に放出する計画だ。漁連に苦渋の決断を迫ることが責任をもって対処すると言うことなのでしょうか。アルプスによる汚染水浄化後の水にはトリチウムが残存しており、これを除去する方法は無いという。これも海洋放出なのか。

・ 年間被曝量20ミリシーベルト以下は放射能の影響がないとして、政府は住民に帰還を促している。県全土の70~80%にもなる森林の除染も手付かずである。除染は不可能であるとしてほったらかしになるのでしょう。

・ 甲状腺がんの発症は、従来100万人に1人と言われているが、発症確率が1万人に1人になっても、原発事故との因果関係は無いと言うが、私は納得できません(ものぐさ 環境省 福島vs青森・山梨・長崎の甲状腺検査 統計的な有意差 ?)。

・ 事故後の損害賠償金や精神的な賠償金は微々たるもの。ADRは原発事故と死亡との因果関係を50%と低く抑えて賠償交渉を進めていた(先の裁判では、原発事故との因果関係を80%とした判決が下されている)。除染が不十分でも住民を帰還させ、帰還1年後には精神的賠償金は打ち切り(ものぐさ 良く見ておこう 原発事故の現実(故郷喪失・除染・汚染水・被曝・賠償・廃炉))。

・ 除染作業で生じた汚染土壌等の放射性廃棄物は、双葉町や大熊町で計画中の中間貯蔵施設に保管される。これも住民の苦渋の決断だ。

・ 放射能の影響に不安を感じたり、商売が成り立たないなどの理由で、故郷に帰還できない人も多数いる。

 上記に見るように、住民に苦渋の選択を強いたり、低い賠償金の支払いで和解をしようとしています。事故で目減りした土地の価格を基準に土地を買い上げようともしています。これが政府の責任ある対処ということなのです。果たして、住民は安心できるのでしょうか。これで、再稼動を容認するのでしょうか。

 そして、政府の責任ある対処は国民の税金や電気料金から賄われるのです。政府関係者や原子力村住民の懐は何ら痛まないのです。

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