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2014年10月 9日 (木)

九州の風力発電等の潜在量

 送電線などの容量が小さく、パンク状態になるエリアが急速に広がったとの理由で、九電は再生可能エネルギーの買取りを停止すると発表しました(ものぐさ 九電 再生エネルギー買取り停止と固定価格買取制度)。

 九電で運転を開始した再生エネルギーによる発電設備は全国の2割以上となる228万kw(うち太陽光発電は227万kw)に達しています。

 上記の調査中、日本風力発電協会による「風力発電の賦存量とポテンシャルおよびこれに基づく長期導入目標とロードマップの算定・・・2010年1月15日」なる資料が目に止まりました。年間平均風速6m/s以上の適地全てに風力発電設備を設置したとして試算されています。

 それによれば、九州における陸上風力発電設備容量は、北海道、東北に次ぐ3番目で6000万kw(6万Mw)。洋上風力発電設備容量は、北海道に次ぎ2番目で2億7500万kw(27万5000Mw)。合計すると、九州だけで100万kwの原発335基分に相当します。

 これを踏まえて、同協会は社会的条件等により適地全てに発電設備を設置することはできないとして、開発率を陸上で15%、着床式洋上で20%、浮体式洋上で5%と見積もり、風力発電の持つポテンシャルを2438万kw(2万4387Mw)と算出しています。原発24基分に相当します。原子力や火力発電を含む九電の発電設備容量2023万kw(2万23Mw)を風力発電だけで超えているのです。

 社会的条件等を考慮した国内風力発電のポテンシャルは、1億3335万kw(13万3345Mw)にも上り、原発133基分に相当します。原子力や火力発電を含む国内発電設備容量2億217万kw(20万2177万Mw)の0.7倍にも達します。

 24時間連続運転できる原発と、風が吹いたときしか発電できない風力発電とは単純に比較できませんが、桁外れに大きな発電量です。

 一方、資源エネルギー庁の資料によれば、現在及び2030年における再生可能エネルギーの国内導入見通しは設備容量ベースで以下のように試算されています(再生可能エネルギーの導入量等に関する検討・・・平成26年9月10日)。単位は万kw。

           2013年            2030年

太陽光       1432              5300

風力          271              1000

地熱          52                165

水力        4745               5560

合計        6500              12025

 100万kwの原発に換算すると、2013年で65基、2030年には120基にもなります。最も、気象条件が加わるので、実際の発電量はこれほどにも達しませんが、かなり大きな設備容量です。火力発電等を含む総設備容量に占める再生可能エネルギーの割合は2030年時点で38%、総発電量に占める割合は21%と試算されています。

 太陽光、風力と言い、なんと大きな宝の持ち腐れでしょう。送電線パンクや電力不安定化への懸念など、些細な問題です。やる気があればできるのに、やる気がないから尤もらしい理屈を並べているような気もします。さっさと、下記の対策を推進するよう希望します。

① 他の電力会社間との連系線の追加増強。

② 北海道・東北・九州といった風力最適地での風力発電事業を拡大するためにも、脆弱な地域内送電線の整備・増強。

③ 大型蓄電池を基幹系統の変電所に設置することで、導入可能量の拡大を図る。

④ 再生可能エネルギー発電事業者への太陽光・風力発電設備の出力抑制を求めるルールの変更。

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