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2015年2月16日 (月)

福島県民健康調査「甲状腺がん検査] その後

 福島県が行なっている子供(震災時18歳未満)の甲状腺検査の経過はどうなっているのでしょうか。

 下記に見るように、先行検査(1巡目)の最終結果として、がん患者は86人、がんの疑いは23人でした。

 その経緯をグラフに示します。1人以上、5人以下をブロック□、■で示します。2ブロックなら該当人数は6~10人の範囲となります。尚、■はがん患者、□はがんの疑い患者となります。調査結果の発表間隔はほぼ3ヶ月毎となっています。

 先行検査は2011年10月から2014年12月まで行なわれ、本格検査(2巡目)の検査は2014年4月から実施されています。下記、年・月・日は発表日です。スラッシュで区切った数字は、スラッシュ前ががん患者、スラッシュ後はがんの疑い患者数です。

2013.2.4(対象38,114人) 

■       3人

2013.6.5(対象174,000人)

■■■□□□     12人/16人

2013.8.21(対象216,809人) 

■■■■□□□□□  18人/25人

2013.11.12. 

■■■■■■□□□□□□□ 26人/32人            

2014.2.8   

■■■■■■■□□□□□□□□□  33人/42人               

2014.5.19      

■■■■■■■■■■□□□□□□□□ 50人/39人          

2014.8.24(対象300,000人)

■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□ 57人/46人

2014.12.25 

■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□ 84人/24人  

2015・2.12(先行検査の最終結果)  

■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□ 86人/23人

 先行検査の対象者30万人中、がん患者は86人となりました。100万人中、がん患者は287人と言う結果です。通常、小児甲状腺がんの発症割合は100万人中1人と言われています(ものぐさ 福島原発 甲状腺障害)。

 2/12、本格検査で初めて一人のがん患者が見つかったと、報道されました。

 本格検査の途中結果(2014.12.31現在)について、HP掲載の県民健康調査「甲状腺検査(本格検査)」の実施状況から詳細を見てみます。

<対象者>

 平成23年4月2日から平成24年4月1日までに産まれた小児を加えた38万5,000人。

<検査期間>

 平成26年4月2日から平成28年4月1日までの2年間。

<平成26年12月31日現在の結果>

・ 受診者数106,068人中、75,311人の結果が確定。

・ A1、A2判定は74,700人、B判定は611人、C判定は0人(注1)。

<先行検査との比較>

 本格検査でA1、A2判定であった74,700人中、先行検査でA1、A2判定であったものは69,948人。詳しくは、

 先行検査でA2判定であった2,500人とB判定であった24人は本格検査でA1と判定。

 先行検査でA1判定であった15,349人とB判定であった90人は本格検査でA2と判定。

 先行検査でA1判定であった160人とA2判定であった281人は本格検査でBと判定。

 数年経過後、総じて甲状腺が大きくなっていることが分かる。

<細胞診断結果>

 8人が「悪性ないし悪性の疑い」との結果である。うち、5人は先行検査でA1判定、3人はA2判定であった。数年で悪化したということでしょうか。それとも、先行検査で見落としていたということでしょうか。先行検査がA判定でも安心できないことが分かる。継続して検査をしていくことが重要である。8人のうち6人が問診表を提出し、1ミリシーベルト未満の人は2人、1.5ミリシーベルト未満は3人、2.5ミリシーベルト未満は1人でした。

 75,311人中8人ががん患者であるとすれば、100万人中のがん発症割合は106人です。

 最後に、事故から26年経過したチェルノブイリ原発事故による甲状腺がん患者(事故当時の年齢が18歳未満)のデータ(ウクライナ内分泌代謝研究センター)を見てみます。ウクライナの子供の人口1200万人に対し、事故前の甲状腺がんは年間4、5例でした。ところが、年間の発症数は事故後26年たった今でも増え続けています。事故発生時で19人だったものが、1年目で26人、2年目で23人、3年目で39人、4年目で62人、5年目で70人、10年目で189人、20年目で474人、そして昨年は700人です。そして、甲状腺がん患者(事故当時の年齢が14歳未満)の10万人当りの年間発症数は、5年目で1人、10年目で3人、15年目で7人、そして、23年目の2009年における発症数は10万人当たり9人です。2009年は、実に1万人当たり1人の発症割合です。その割合は、現在の福島県と同じではありませんか。目を疑って、何度もデータを見直しました(ものぐさ 福島原発 甲状腺障害)。

(注1) A1判定は異常なし、A2判定は5mm以下の結節や20mm以下ののう胞あり、B判定は5.1mm以上の結節や20.1mm以上ののう胞をあり、C判定は直ちに二次検査を要する。

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